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水のコラム

ユニットバスの排水溝はどういう構造?排水溝トラブルの解決方法とあわせて解説

2023年09月12日 水のトラブル

ユニットバスの排水溝が詰まったり、悪臭がしたりする場合、ユニットバス排水溝の構造がわからず、どこに原因があるのか特定できないとお悩みの方も多いのではないでしょうか。

排水溝の構造を知ることで、排水溝の洗い方を理解し、トラブルを事前に防止できるようになるでしょう。

そこで今回は、ユニットバス排水溝の構造やよく起こるトラブル、解決策について解説します。

ユニットバスの排水溝でお困りの方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

ユニットバスの排水溝はどういう構造になっているのか

ユニットバス排水溝の構造をご紹介します。

 

ユニットバスとは

ユニットバスとは、天井・壁・床・浴槽が一体化している浴室で、またの名をシステムバスといいます。

ユニットバスには、以下の3種類あります。

 

①1点ユニットバス

②2点ユニットバス

③3点ユニットバス

 

それぞれの特徴を解説します。

 

1点ユニットバス

1点ユニットバスは、浴槽と洗い場のみで構成されています。

ファミリー向けの住宅でよく見られる浴室です。

 

2点ユニットバス

2点ユニットバスは、浴槽、洗い場、洗面台で構成されています。

賃貸住宅によく見られる浴室です。

 

3点ユニットバス

3点ユニットバスは、浴槽、洗い場、洗面台、トイレで構成されています。

賃貸住宅のほかにビジネスホテルでもよく見られる浴室です。

ユニットバスの排水溝の構造

ユニットバスの排水溝の構造は、排水トラップといい、浴槽と洗い場の排水溝がつながっています。

浴槽と洗い場の2箇所に排水溝があり、床下で1本の排水管につながるのが一般的ですが、ユニットバスの場合は浴槽から洗い場の下を通り、下水へと水が流れていく複雑な構造です。

 

ユニットバスの排水溝でよく発生するトラブル

ユニットバスはパーツの繋ぎ目がないため、壁や床の角に汚れが溜まりにくいというメリットがありますが、複雑な構造をしているため、トラブルが起きやすいというデメリットもあります。

では、ユニットバスの排水溝でよく起こるトラブルをご紹介します。

 

悪臭

ユニットバスの排水溝でよく起こるトラブルの1つに悪臭が挙げられます。

ユニットバスの排水溝から悪臭がする場合、封水筒または排水管に原因があるかもしれません。

それぞれにどんな不具合が生じると、悪臭が起こるのか解説します。

 

封水筒 

封水筒の役割は、水をためて下水から上がって来る臭いを防ぐことです。

水を溜めることで、下水から上がってくる臭いを防いでくれていますが、水が溜まっていなければ、下水からの臭いを防げず、悪臭が発生します。

 

排水管

排水管とは、家庭から排出される下水を公共下水道に運ぶ管のことです。

排水管には洗い場で発生した髪の毛や皮脂、脂などがヘドロ状になってこびりつくことがあります。

このような汚れを放置しているとカビの温床となり、悪臭が発生します。

 

つまり

ユニットバスの排水溝でよく起こるトラブルとして、つまりが挙げられます。

排水口がつまると、お湯が溢れたり、1箇所に溜まったまま流れなくなったりします。

 

ユニットバスの排水溝がつまる原因

ユニットバスの排水溝がつまる原因は、以下のようなものが挙げられます。

 

・髪の毛

・皮脂や垢

・石鹸などのカス

・雑菌やカビ

 

髪の毛

ユニットバスの排水溝がつまる原因として、髪の毛が挙げられます。

頭を洗うときに抜け落ちる髪の毛によって、排水溝がつまり、水がせき止められてしまいます。

人は1日に50本〜100本もの髪の毛が抜けると言われています。

その約6割が頭を洗うときだと言われており、数値にすると、約30本〜60本です。

人によって抜ける毛量は異なりますが、使用人数が多ければ多いほど抜けた髪の毛が溜まりやすくなります。

 

皮脂や垢

ユニットバスの排水溝がつまる原因として、皮脂や垢が挙げられます。

お風呂で体を洗うと、汗や皮脂汚れ、垢がしっかりと流れます。

しかし、その汚れは排水溝へと流れ、ドロドロとしたヘドロ状の汚れとなり、排水口がつまることがあります。

皮脂汚れや垢は目に見えないため、洗っている最中は気にならないですが、排水溝には汚れが発生します。

 

石鹸などのカス

ユニットバスの排水溝がつまる原因として、石鹸などのカスが挙げられます。

お風呂で頭や体を洗うとき、シャンプーやボディソープ、石鹸などを使用するでしょう。

それらはドロドロした汚れになります。

特に石鹸カスは白い塊となり、水に溶けないため、排水溝のつまりの原因になりやすい傾向があります。

それらの汚れは雑菌やカビが繁殖しやすく、ぬめりの原因にもなります。

 

雑菌やカビ

ユニットバスの排水溝のつまりの原因として雑菌やカビが挙げられます。

お風呂は湿気が多く、雑菌やカビが繁殖しやすい環境が整っています。

そのため、石鹸などのカスもぬめりの原因となりますが、赤カビによるぬめりの可能性も考えられます。

雑菌やカビが繁殖し、ぬめりが発生することで、排水溝がつまり、水がせき止められてしまうのです。

 

ユニットバスの排水溝の洗い方

ユニットバス排水溝を洗いたいと思っても、取り外し方が分からず洗い方がわからないという方もいらっしゃるかもしれません。

そこで、ここではユニットバスの排水溝の洗い方を解説します。

 

部品を全て外す

ユニットバスの排水溝には排水トラップタイプ、封水筒タイプの2種類あり、タイプにより取り外し方が異なります。

家庭の排水溝を確認してから、外しましょう。

 

排水トラップタイプ

排水トラップタイプの部品は、以下のとおりです。

 

・排水カバー

・目皿

・ヘアキャッチャー

・排水トラップ

・エルボ

・浴槽逆流防止弁

・とびら逆流防止部材

・浴槽下逆流防止部材

 

排水トラップタイプの排水溝の外し方は、以下のとおりです。

 

①排水カバーを取り外す

②目皿を反時計回りに回して外す

③ヘアキャッチャーを取り外す

④エルボ・浴槽逆流防止弁・とびら逆流防止部材・浴槽下逆流防止部材を引き抜いて取り外す

 

取り外す際は、細かい部品が多いため、誤って流して無くさないように注意してください。

 

封水筒タイプ 

封水筒タイプの部品は、以下のとおりです。

 

・排水カバー

・ヘアキャッチャー

・封水筒

・すべりワッシャー

・臭気止めゴムパッチン

・排水トラップ

 

封水筒タイプの排水溝の外し方は、以下のとおりです。

 

①排水カバーを取り外す

②目皿を反時計回りに取り外す

③ヘアキャッチャーを取り外す

④封水筒を反時計回りに取り外す(持ち上げて外す場合もある)

 

封水筒を外すときには、外枠を一緒に回さないように注意してください。

外枠を押さえながら封水筒を回すと良いでしょう。

また、長期間排水溝を洗っていなかった場合、部品を取り外しづらくなっているケースもあります。

その場合は、排水カバーをつまみの部分にかけて回し、無理やり外さないようにしましょう。

無理やり外そうとすると、部品が破損したり、取れてはいけない部品まで取れてしまったりする恐れがあり、新たなトラブルが起こる危険性があるため、注意してください。

 

汚れを掃除する

まずはヘアキャッチャーに溜まっている髪の毛やゴミなどを捨てます。

皮脂汚れなどを溶かすためには、以下のようなものを使いましょう。

 

・液体パイプクリーナー

・中性洗剤

・重曹とクエン酸

 

液体パイプクリーナー 

液体パイプクリーナーは、髪の毛や皮脂汚れを溶かし、水の流れをよくします。

液体パイプクリーナーは、排水溝と取り外した部品全てにかけてください。

液体パイプクリーナーに記載されている規定の時間放置し、水で洗い流せば完了です。

液体パイプクリーナーを使用する際は、素手で触ると手が荒れてしまう可能性があるため、ゴム手袋を使用してください。

また、放置時間が長すぎると、洗剤ごとの汚れが排水溝に固まってしまうことがあるため、規定時間はしっかりと守りましょう。

 

中性洗剤 

お風呂掃除に使用している中性洗剤は、排水溝の掃除に効果的です。

中性洗剤で排水溝を掃除する場合は、スポンジ・歯ブラシ・ゴム手袋を用意しましょう。

排水溝に中性洗剤をかけ、届く範囲をスポンジで洗います。

取り外した部品も中性洗剤をかけ、歯ブラシで磨き、水でよく流したら完了です。

 

重曹とクエン酸 

重曹とクエン酸は人体への害がなく、安全に掃除できます。

重曹とクエン酸の中和反応は、排水溝のぬめりを分解するのに効果的です。

重曹とクエン酸を使用して排水溝を掃除する場合は、以下のものを用意しましょう。

 

・重曹100g

・クエン酸50g

・40度程度のお湯

・スポンジ

・歯ブラシ

・ゴム手袋

 

アルミボールを入れる

アルミホイルは水に触れることで、金属イオンを発生し、ぬめりの発生を防ぎます。

アルミボールを適当な大きさに切り、排水溝に入れ、アルミボールが汚れてきたら、新しいものに交換しましょう。

 

ユニットバスの排水溝トラップを交換する際の費用

ユニットバス排水溝を交換する際にかかる費用をご紹介します。

 

自分で交換する場合

ユニットバスの封水筒や封水筒用パッキン、ヘアキャッチャーはネットショップや薬局で購入できます。

それぞれ以下が目安の値段です。

 

・封水筒:1000円〜数千円

・封水筒用パッキン:300円〜1500円

・ヘアキャッチャー:100円〜2000円

 

排水溝自体に問題があり、排水トラップ本体を交換したい場合は、家を建設した際に利用したハウスメーカー、お風呂メーカーまたは水道修理業者に依頼しましょう。

 

業者に依頼する場合

ユニットバスの排水溝の交換を業者に依頼した場合、排水トラップの種類や依頼する業者によって異なりますが、作業費用の目安は8000円〜15000円です。

これに加えて、パーツ代や廃材引き取り料などが追加されます。

 

まとめ

ユニットバスから悪臭が発生したり、つまりが生じたりした場合は、ユニットバスの部品を全て取り外し、きれいに掃除した後、アルミボールを入れて清潔さを保つのがおすすめです。

排水溝トラブルを回避するため、定期的に排水溝を掃除するようにしましょう。

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